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居場所がうまれるとき~団地の「語り」から見えてくるもの

「てとてと」は、神奈川県相模原市のS団地で運営されている、子どもと大人のための居場所です。月に2回、子どもたちが集まり、昼は遊び、夜は勉強をします。簡単な食事も提供します。スタッフは別の仕事を持ちながら活動しており、子どもたちは口コミで集まります。参加する子どもたちはさまざまな背景を持ち、外国ルーツの子どもも多いです。
本連載では、著者の2人が地域の生活をより深く知るために始めた生活史調査を手がかりに、人々の多様性と変化する力を再認識し、人への信頼を取り戻していく過程を描きます。

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著者略歴

  1. 杉山 春(すぎやま・はる)

    一般社団法人てとてと代表理事。東京生まれ。ルポライター。児童虐待、家族問題、ひきこもり、自死などについて取材してきた。著書に『満州女塾』(新潮社)、『ネグレクト 真奈ちゃんはなぜ死んだか』(小学館文庫 小学館ノンフィクション大賞受賞)、『移民環流』(新潮社)、『ルポ虐待:大阪二児置き去り死事件』(ちくま新書)、『家族幻想 ひきこもりから問う』(ちくま新書)、『自死は、向き合える』(岩波ブックレット)、『児童虐待から考える 社会は家族に何を強いてきたか』(朝日新聞出版)など。公営団地内で子どもや母親の居場所を仲間と一緒に運営している。

  2. 倉数 茂(くらかず・しげる)

    小説家、日本近代文学研究。著書に『私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ』(以文社)、『黒揚羽の夏』(ポプラ社)、『名もなき王国』(ポプラ社)、『あがない』(河出書房新社)など。現在ウェブで連載しているものに、「再魔術化するテクスト カルトとスピリチュアルの時代の文化批評」(https://note.com/bungakuplus/n/n720620af6f98)。東海大学文芸創作学科准教授。

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