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イベントのお知らせ「正義の女神は何を裁くのか ―相模原殺傷事件から見た現代日本」

西角純志著『元職員による徹底検証 相模原障害者殺傷事件――裁判の記録・被告との対話・関係者の証言』刊行記念トークイベントが、10月24日に開催されます!オンライン配信+来場参加(人数制限有)となっております。詳細・申し込み方法は以下をご覧ください。

【正義の女神は何を裁くのか ―相模原殺傷事件から見た現代日本 トークイベント】
相模原殺傷事件から5年が経った。既に様々な著作や啓蒙書が公刊されているが、この事件の本質はどこにあるのだろうか。障害者差別や偏見にのみ目を向けるのではなく、現代社会の普遍的な問題として捉える必要があるのではないだろうか。
本書の特徴は、アウシュヴィッツの表象の限界を唱えた映画『ショアー』、アーレント『エルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告』、およびカフカ『訴訟』などを参照し、現代社会に内在する生の選別を正当化する思考や制度・慣習に焦点を当てていることである。人間社会の根源にある「法」とは何か、そして法と「法外」なものとは如何なる関係にあるのか。現代思想を代表するベンヤミン、デリダ、アガンベンらが参照しているカフカの『掟の門』を手掛かりに考えてみたい。

【登壇者】
・西角純志(著者。専修大学講師(社会学・社会思想史)。津久井やまゆり園に2001年~05年に勤務)
・仲正昌樹(哲学者、思想史家。金沢大学教授)
・高橋順一(早稲田大学名誉教授・ドイツ・ヨーロッパ思想史)
・稲垣直人(朝日新聞)
・阿久沢悦子(司会/朝日新聞)

【開催要項】
共催:明石書店・読書人
日程:10月24日(日)13時開場、13時30分開始、16時終了予定
※トークと質疑応答は休憩を挟み2時間半を予定
会場:読書人隣り
(千代田区神田神保町1-3-5冨山房ビル6階)
03-5244-5975

お申し込みはこちらから→https://dokushojin.stores.jp/news/6164d5d8c120966ce973628a

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著者略歴

  1. 西角 純志(にしかど・じゅんじ)

    1965年山口県生まれ。専修大学講師(社会学・社会思想史)。博士(政治学)。津久井やまゆり園には2001年~05年に勤務。犠牲者19人の「生きた証」を記録する活動がNHK『ハートネットTV』(2016年12月6日放送)ほか、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌にて紹介される。主要著作に『移動する理論――ルカーチの思想』(御茶の水書房、2011年)、『開けられたパンドラの箱』(共著、創出版、2018年)などがある。
    『批評理論と社会理論(叢書アレテイア14)』(共著、御茶の水書房)、『現代思想の海図』(共著、法律文化社、2014年)、「青い芝の会と〈否定的なるもの〉――〈語り得ぬもの〉からの問い」『危機からの脱出』(共著、御茶の水書房、2010年)、「津久井やまゆり園の悲劇――〈内なる優生思想〉に抗して」『現代思想』(第44巻第19号、2016年)、「戦後障害者運動と津久井やまゆり園――施設と地域の〈共生〉の諸相」『専修人文論集』(第103号、2018年)、「根源悪と人間の尊厳――アイヒマン裁判から考える相模原障害者殺傷事件」『専修人文論集』(第105号、2019年)、「法・正義・暴力――法と法外なもの」『社会科学年報』(第54号、2020年)、「津久井やまゆり園事件の『本質』はどこにあるか」『飢餓陣営』(第52号、2020年)ほか多数。

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